胡蝶蘭の育て方
トップページ >胡蝶蘭に必要不可欠な『蘭菌』

もともと自然界に自生する蘭は「蘭菌」と呼ばれる菌類と共生しています。
蘭菌は蘭の株に活力を与え、病気や害虫に対する免疫力を向上させるのに役立っています。

胡蝶蘭に限らず、自然界において植物は菌類と共生しているケースがほとんどです。
菌というとなんだかバイキンみたいで汚く、生き物にとって悪さをするようなイメージをもっているかもしれませんね。

そもそも菌類と一口に言っても、植物に対する影響力はさまざまで、植物の成長を助ける菌もあればその逆で成長を阻害したり、病気を引き起こす菌も存在しています。

一般的には前者を善玉菌、後者を悪玉菌と呼び区別していて、前者のほうが優位であれば植物の生育にとって非常に良い状態と言えますが、逆に後者のほうが増えてしまうと正常な発育を阻害されてしまいます。



さらに厄介なのは悪玉菌のほうが薬剤に対して耐性があることです。買ってきたばかりの株を菌がついていたら嫌だから、と言って知識半分にイキナリ殺菌消毒するのは、明らかにデメリットが大きいわけですね。

また、何らかの病気にかかってから殺菌剤を多用するなどの対処療法では遅く、
植物にとって重要な善玉菌を殺しつつ、悪玉菌はその耐性の強さゆえ、残ってしまう事態も起こり得ます。

つまり悪玉菌の多い環境では胡蝶蘭はうまく育たないばかりか、病気になって枯れてしまうリスクが大きくなるのです。
なので蘭の生育はあまり薬に頼らず、環境を整え、かつバランスのとれた肥料で育てることが大切になってきます。

発病株をなるべく早いうちからつみとること、これを繰り返していけば、善玉菌を殺すことなく、
悪玉菌が増えることなく病気に強い株を育てていけるはずです。

ダニやカイガラムシが付いたといってもある程度は想定の範囲内に置き、
殺虫剤を使わずに根気よく除去していったほうが、のちのちの強い株を育てていくために必要なプロセスになります。

ただ完全に無農薬というわけにもいかないので、その都度状況をみながら必要最低限の薬剤を使っていきたいところです。
そのようにして手間暇掛けて育てた胡蝶蘭は丈夫ですし、思い入れも強くなるため、より魅力的になります。

完全無農薬栽培だったとしても花の寿命が延びるわけではありませんが、
葉の枚数が少なかったり、根が傷んでいたりすればその分花持ちがわるくなります。

丈夫な株を作る意味は、鑑賞できる時間を最大限に引き出すことにあるといえるでしょう。